論外ノートPCレビューNote PC review
ノートPCやUMPCのレビューです(^^;
富士通 LOOX U/G90
今回のレビューは、木村拓哉さんの胸ポケットから小さな岸部一徳さんが出てくるCMでおなじみの超小型モバイルLOOX Uの新モデル「FMV-BIBLO LOOX U/G90」です。
全体
従来モデルは、液晶ディスプレイが回転・反転するコンバーチブル型の超小型ボディが大きな特徴でしたが、新モデルとなるLOOX U/G90では、オーソドックスなクラムシェル型に戻し、ボディサイズが204（幅）×106.5（奥行き）×23.8（厚さ）ミリ、重量は約495グラムと、さらなる小型・軽量化を実現しています。今回、イメージも一新された新LOOX U/G90の市販モデルとなる「FMVLUG90B」を試用する機会を得たので、詳しく紹介したいと思います。
概要
今回の新モデルLOOX U/G90では、ボディ形状を一新し液晶の回転機構を省いた、一般的なノートPC同様のクラムシェル型を採用するとともに、薄くフラットなボディを採用し、これまでの機能性重視のイメージから、デザイン優先のお洒落なイメージが強くなりました。
本体は、従来モデルと比較すると、奥行きが28.5ミリ短くなったのに対し、横幅が33ミリ増えたことで、ワイド型のデザインになり、全面積も増えています。それに対し、厚さは23.8ミリ(標準添付の内蔵バッテリパック搭載時)と、従来モデルよりも9.2ミリも薄くなって、厚さは統一されています。
横長で薄い本体形状は、ほぼVHSビデオカセットテープに匹敵する大きさです。
また、UMPCで最近流行の薄型・横長のデザインは、ソニーのVAIO Pシリーズと比較すると、薄さこそVAIO Pのほうが勝っているものの、奥行きと横幅はLOOX
U/G90のほうがかなり小さく、全体的なコンパクトさではLOOX U/G90のほうが上と言えます。
重量は約495gと、500gを下回っています。従来モデルでも非常に軽量で、携帯性は抜群でしたが、LOOX U/G90では、横幅こそ33ミリ増したものの、奥行きと高さが減り、重量も軽くなったことで、携帯性はさらに向上しています。CMの通り背広の内ポケットにも余裕で入れられます。
ボディカラーは、店頭販売用ではモカブラック、ヴィンテージゴールド、ルビーレッドの3色が用意されています。従来モデルは、ボディ底面で素材の仕上げが異なっていましたが、LOOX U/G90は、底面も天板と同じ塗装が施され、光沢感もあり、一見デザイン優先なイメージが強いですが、これはポケットに入れるときに、洋服の生地に引っかかる事が少なく仕舞いやすいという実用的な面も併せ持っています。
仕様
スペック
FMVLUG90BOS ：Microsoft Windows 7 Home Premium
CPU ：インテル Atomプロセッサー Z520
メインメモリ：2GB(PC2-4200 DDR2 SDRAM、最大2GB)
液晶ディスプレイ：1280×800ドット表示LEDバックライト付きの5.6型ワイドスーパーファイン液晶
表示解像度：1280×800ドット（XGA）
HDD：30GB SSD
バッテリー駆動時間：最長約4時間
サイズ：204×106.5ミリ(幅×奥行き)×高さ23.8mm
重量：約495g（バッテリー装着時）
使用感
実際に搭載アプリケーションの利用ではどうしても起動や操作に対するレスポンスが遅く感じられます。これは、搭載CPUのスペックが低いのではとも言われますが、筆者はプレインストールされているアプリケーションの多さが影響している様にも感じられます。この辺りは日本のPCメーカーの良い所でもあり、一概には言えません。このクラスのUMPCに、どこまで快適さを求めるかは、利用するユーザーや用途によって変わってくると思われ、セカンドPCとしての利用が主であれば個人的には、もっとプレインストールソフト（特に常駐ソフト系）を少なくしても良いのではと感じました。
次に、バッテリ駆動時間ですが、このクラスをフルパワーで使えばたちまちバッテリは無くなりますが通常のWebやメールのチェックで利用する場合、一日2〜3時間の利用であれば十分に使えます。
駆動時間が気になるようであれば、オプションで用意されている、容量3,600mAhと倍の容量を誇るリチウムイオンバッテリ「内蔵バッテリパック(L)」を利用すれば、単純計算で倍の駆動時間となるため十分満足できるバッテリ駆動時間が得られると考えていいでしょう。ちなみに、内蔵バッテリパック(L)利用時の本体重量は約612gと、これを取り付けたとしても携帯性が大きく損なわれることはないと思われます。
LOOX U/G90は、ボディ形状をフルモデルチェンジしたことによって、従来モデルのユーザーには他社から出ている一般的なミニノートに近くなり、LOOX Uの特徴が失われたと感じるかもしれません。しかし、本来のUMPCとしての利用や携帯性、WiMAXに標準対応するモバイル性能など、外に持ち出し手に持って使うフルスペックのUMPC、というLOOX Uの製品コンセプトは確実に進化していると言えます。
さらに、デザイン性でも、光沢感の強いカラーリングも相まって、ついつい持ち歩いて人に見せたいと思わせる魅力も備えています。モバイルPCを常に持ち歩いて利用したいという人には、是非おすすめしたい一品です。
不満点は、スタイラスペンの収納です。本体のストラップホールが向かって左側面奥にしか用意されていないため右利きの人（筆者も右にスタイラスペンを持つ）にとっては、利用時にストラップが画面前を横切る形になり、かなり使い勝手が悪く感じます。仕様上、向かって右側面にストラップホールを用意するのが難しかったと想像されますが、できれば右側面にもストラップホールを用意してもらいたいところでした
が・・・
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